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『キャズム』

キャズム

キャズム

かなり前に出版された本ですが、推薦されたのと読んでおいた方が良さそう

(読んでいて当たり前?)でしたので、読んでみました。非常に有益な本でした。

キャズム』を理解している・していないで、随分行動も変わってくるでしょうから、

IT関連の仕事をしている以外の方も必読書かもしれません。

 

本の概要としては、ざっくり以下の通りかと思います。

 

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新たなテクノロジーに基づく製品が市場に受け入れられて行く

プロセスで顧客層がどのように変遷するかをとらえたモデルがあり、

※このモデルのイメージは、http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/chasm.html を参照

イノベーター、アーリー・アドプター、アーリー・マジョリティー、

レイト・マジョリティー、ラガードの5つの顧客層に分かれている。

アーリー・アドプターとアーリー・マジョリティーの間には「深く大きな溝」があり、

これが本書で言うところの「キャズム」である。この溝をいかに超えて行くかが

本書のメインテーマとなる。

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それぞれの顧客層の特徴や「キャズム」を超えるためのノウハウは纏めきれないので、

一読をオススメします。

 

一応、気になった点を纏めてみます。

 

・本当に革新的なハイテク製品は、例外なく「一時的な流行」から始まる。

 一部の利用者が認めた「何か凄い機能」。これが初期市場なのだ。

 だが、製品は売れない時期がやってくる。これが「キャズム」である。

・製品の価値が顧客に理解され、妥当な価格で安定供給されることが

 実証されれば、新たなメインストリーム市場が形成される。

 これが「キャズム」を超えるということ。

・「キャズム」を超えるにあたって最も大切なのは、この時期に全社一丸となること。

 また全員が出来るだけミスを犯さないようにすること。

 関係者全員がマーケティングの基本方針を知り得るような体制作りが望まれる。

 一部の者だけが、マーケティングの情報を手にしている体制ではダメ。

・初期の頃、順調に成長を遂げたにも関わらず、失敗するケースが多い。

 なぜだろう?初期に売り上げが順調に伸びた場合、上手く上昇気流に乗ったと

 判断するのだが、これは大きな間違いである。これは初期市場における特殊な

 受注であり、必ずしもメインストリーム市場での成功を約束するものではない。

 経営者は、アーリー・アドプターとアーリー・マジョリティーとのビジネスの

 やり方が根本的に異なることを理解していない。この二つの顧客グループには

 決定的な差があるのだ。

・5つの顧客層について

「イノベーター」は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で

 言うところのドクのような存在。「発明家」タイプ。気の良い人が多い。

 まずはここに受け入れられる必要がある。

「アーリー・アドプター」は別名「ビジョナリー」。

 全く新たなテクノロジーを導入し、リスクを背負って現実のプロジェクトへ

 導入しようとする人たち。「イノベーター」とは異なり、テクノロジーそのものに

 価値はおかず、テクノロジーがビジネスにもたらす大いなる飛躍に目を向ける。

「アーリー・アドプター」は「イノベーター」からの情報をもとに、

 こちらの存在を知る。「アーリー・アドプター」は最初のビックチャンスを

 与えてくれる存在。

「アーリー・マジョリティー」は実利主義者。

 自らが中心人物になろうとするのではなく、あるがまま受け入れるタイプ。

 新製品を導入する際、他の人たちがどのように使いこなしているかを

 必ず知りたがる。「リスク」という言葉は彼らには否定的な意味合いしか持たない。

「レイト・マジョリティー」は保守派。

 ハイテク企業はこの保守派を軽視する傾向にあるが、潜在顧客としての

 可能性を多いに秘めている。彼らが製品に期待するのは、「冷蔵庫」のようなもの。

 ドアを開ければランプがつき、放っておいても食品は低温度に保たれる。

 サービスを最も重視する人たち。

「ラガード」は懐疑派。通常、ハイテク市場には参加しない。但し、決して

 無視出来る存在ではない。彼らから学ぶことも多い。

 

・初期市場を作り出す大切な3つの要素

 1)斬新なテクノロジー

 2)そのテクノロジーを評価してくれる「イノベーター」

 3)資金力のある「アーリー・アドプター」

・メインストリーム市場の構成要素の主役は、

 「アーリー・マジョリティー」と「レイト・マジョリティー」

・マーケティングで成功を収めるには、「池の中でもっとも大きな魚になる」

 もし自分たちが池の中で小さい魚ならば、もっと小さな池を探すべき。

 「キャズム」を越えられずに敗退する大きな理由は、

 メインストリーム市場で焦点を絞り切れずあらゆる可能性を追い求めてしまうこと。

 ニッチ市場から攻めるというアプローチを取らないでキャズムを越えようとするのは

 たきつけを使わないで火をつけるようなもの。

キャズムの時期に販売重視の戦略を立てるのは致命的。

 1)ホールプロダクト、2)口コミの効果、3)マーケットにおけるリーダーシップ

 を実現することを心がけ、ひとつかふたつのマーケット・セグメントに絞り込み、

 そのセグメントを支配するということが必要不可欠となる。

 ※ホールプロダクト→コアプロダクト、期待プロダクト、拡張プロダクト、

 理想プロダクトから成る。詳しくは本書を参照。

・競争がないところに市場は無い。競争を作り出すこと。

キャズムを越える前後の組織の体制を考える必要がある。

 

内容が濃いので、とてもじゃないですが、纏めきれませんね。。

一読をオススメします。自分も都度、本棚から引っ張り出して来て、

何度も読むことになりそうです。